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私の好きなアメリカ・嫌いなアメリカ

温度差とは我々だけが感じうる

2004年11月、ブッシュの再選が決まった後、アメリカからこんなメッセージがネットで配信されました。
Sorry Everybody

そこにはブッシュを再び大統領にしてしまった、アメリカ国民から世界に対して謝罪のメッセージが込められています。

「ごめんなさい。それでもほぼ半数のアメリカ国民は反対したのです。」

「世界の皆さん。本当にごめんなさい。」

「一生懸命やってはみました。本当に本当にごめん。」

「国民の半数はブッシュが嫌いです。」

彼らをみていると、そこには私が好きなアメリカ像が見えてきます。

しかし、社会はそう単純には動いていません。目に見えない力。そこにはさまざまな権力や利害関係が存在し、それらは確実に世の中(国)を動かしています。

今アメリカ本国で放送されている「24シーズン5」でジャック・バウアーはそんな敵と対峙しています。同じFOX製作の「プリズンブレイク」(いましょっちゅうTVCMが流れているアレです。)
もそんな内容になっています。ネタばれになるのでここで詳しく書けないのが残念ですが、2つともなかなか面白いのでDVDが発売されたら、ぜひ見てみてください。

そんな目に見えない力が、世論を操作する一方、そのような反体制的な題材を人気ドラマで取り入れることができるのが、アメリカ。どこぞの共産主義国家では考えられないことでもあります。

その反面、このFOXテレビっつうのが実はブッシュ政権(共和党)のスピンドクター※として知られており、クリントン政権時代にはモニカルインスキーのニュースで「クリントン落としキャンペーン」を大々的に打ち出していた。つい先日もFOXテレビのコメンテーターが米大統領報道官に任命されたのだが…

米大統領報道官:テレビコメンテーターのスノー氏を指名

この新たに任命されたスノー氏、ブッシュ寄りのFOXテレビにおいて「ブッシュ政権にも辛口の論評をすることで知られる」てんだから、本当にもう何がホントで何がウソなのか私の頭じゃ解析不能だわ。

で、結局じつのところあれもそれもこれも総て世論を欺くための情報操作だったりするわけですから、それでも国民の半数近くがブッシュ再選に反対できたアメリカはまだまだ捨てたもんじゃないとも思える。(日本人だったら8割がブッシュ派になってそうだわ。)

すっかりアメリカの犬と化した日本政府。戦後、その負担を全て負わされ続けている沖縄県民。対岸の火事だと大した興味を示さない本土の人々。

日本にもアメリカぐらい「ごめんなさい」を言える人間がいたら、こんなことにはなっていないのかもなぁ。

※≪スピンドクター【spin doctor】
情報操作の専門家。狭義には,政治家や党派の情報操作アドバイザーをさす。スキャンダルによって流布した否定的見解を肯定的見解に転換させる場合など。アメリカで 1980 年代中頃から用いられ始めた。
〔スピンは情報操作・ねじ曲げの意〕
三省堂「デイリー 新語辞典」より
by yaling | 2006-05-18 15:53 | 海外での思い出
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